自動調心ころ軸受 - スフェリカルローラーベアリング

外輪軌道の円弧の中心は軸受の中心と一致しているため調心性があるベアリングです。この仕組みにより、軸及びハウジングのたわみや軸心の狂いは自動的に調整されます。

ラジアル荷重及び両方向のアキシアル荷重を負荷できます。特にラジアル負荷能力が大きく、重荷重や衝撃荷重のかかる使用箇所に適します。

自動調心ころ軸受の種類

自動調心ころ軸受

たる形の凸面ころを球面軌道を持った外輪と複列内輪との間に組込んだ軸受で、内部構造の違いにより、R(RR)・RZ・RHAの3種類があります。

アダプタ付き・取外しスリーブ付き

テーパ穴軸受はアダプタや取外しスリーブを使用することにより、軸への取付け・取外しが容易になります。
テーパ穴には次の2種類(テーパ比)があります。

1:30(補助記号 K30)

240、241系列に適用

1:12(補助記号 K)

他の系列の軸受に適用

油穴付き・油溝付き

外輪には油穴・油溝及び回り止め用ノックピン穴(1個)を設けることができます。
また、内輪にも油穴・油溝を設けることができます。
詳しくはジェイテクトまでお問い合せください。

振動スクリーン用自動調心ころ軸受

非対称ころと外輪案内のくし形銅合金もみ抜き保持器を使用した構造で、振動スクリーン用として最適な性能を備えています。
主に223系列の自動調心ころ軸受が採用され、補助記号「ROVSW502」を付けています。
また、このベアリングでは、特に外輪外径の寸法許容差のばらつきが小さく抑えられています。
詳しくはジェイテクトまでお問い合せください。

適用保持器・用途・分野について

主な適用保持器

  • 銅合金もみ抜き保持器
  • 打抜き保持器

主な用途

製紙機械、減速装置、鉄道車両車軸、圧延機ピニオンスタンド、テーブルローラ、クラッシャ、振動スクリーン、印刷機械、木工機械、各種産業用減速機、プランマブロック用など。

ベアリングの仕様

主要寸法

JIS B 1512に準じている。

標準保持器形式

表5参照

許容調心角

表5参照(軸受系列により異なる)

等価ラジアル荷重

動等価ラジアル荷重
静等価ラジアル荷重

〔備考〕

ラジアル荷重に対するアキシアル荷重の比率が、寸法表に記載したe値を超えると(Fa / Fr> e)、アキシアル荷重を受けない列の ころ と軌道との間で滑りを生じ、スミアリングを起こす恐れがある(特に大形軸受に多い)。
このような荷重条件で使用する際はJTEKTにご相談ください。

寸法表・技術計算ツール・CAD図ダウンロード

ベアリングの寸法から製品を絞込み、技術計算ツールやCAD図のダウンロードをご利用いただけます。

関連する製品
スラスト自動調心ローラーベアリング

たる形の凸面ころを斜めに配列したベアリングで、ハウジング軌道盤の軌道面が球面になっているため、調心性があり、多少の軸の傾きを許容することができます。

お問い合わせはこちらから