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当社旋回座軸受が国内最大のトンネル用シールド掘進機に採用

株式会社ジェイテクトの旋回座軸受が、国内最大のトンネル用シールド掘進機(以下、掘進機)のカッター回転部に採用されました。

当社軸受が採用されたのは、東京外かく環状道路(関越道と東名高速を結ぶ16.2km)のトンネル工事に使われる掘進機です(当該掘進機は一部工区で使用予定)。カッターシールド直径16.1mと、1997年に開通した東京湾アクアラインの工事に使われたもの(直径約14m)を上回り、国内最大サイズとなります。
そして、この掘進機のカッター部品の一つとして使われる軸受の直径は約7.7mとこちらも国内最大級となります。

掘進機が地盤を掘り進むのには、カッター部分が不可欠であり、その回転を支える部品として使われる旋回座軸受は掘進機の性能を決める重要な要素です。
国内最大サイズ掘進機の旋回座軸受に求められるのは、主に下記の内容です。

①国内最大級においても高精度な回転振れを確保

直径約7.7mのサイズであっても、0.1mm程度に回転振れ精度を抑え、安定した掘削性能を確保することが求められます。

②長期間の工事を完遂できる高耐久性と信頼性

工事期間において部品の交換が困難であるため、故障なく、工事を完遂できる耐久性と信頼性が求められます。

③分割設計でも確実に要求精度を出せる加工技術

道路幅が狭い日本の特殊事情でも運搬できるようにするため、分割で製作することが求められます。但し、分割設計とすることで、熱処理時の変形コントロールをはじめとして加工難度が一体型に比べ格段に上昇します。

当社旋回座軸受は東京湾アクアライン工事に使用された掘進機をはじめ、大小様々な掘進機への採用実績が示す高い信頼性はもちろんのこと、分割設計を要する大形サイズの旋回座軸受を製造できる唯一の日系メーカー(※2017年8月現在・当社調べ)として上記を満たすための技術力を十分に有すると認められた結果、今回の掘進機へ採用されることとなりました。

今後、鉄道向けや道路向けなど、日本におけるトンネル掘削需要の増加が見込まれます。

当社軸受事業のブランド「Koyo」は「Key of your operation」を掲げる大形旋回座軸受のオンリーワンメーカーとして、メーカー様そして一般のお客様の生活に寄り添い、さらに技術研鑽を進め、お客様とともにより良い商品開発を推進し、国内外のインフラ整備に貢献してまいります。

トンネル用シールド掘進機の外観(正面)
トンネル用シールド掘進機の外観(正面)
旋回座軸受の外観
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