お知らせ

電動車駆動モータ用電食防止軸受の開発

株式会社ジェイテクト(以下ジェイテクト)は、電気自動車(以下EV車)やハイブリッド車(以下HV車)の駆動モータ用軸受の内部に電流が通過することで発生する電食※を防止する軸受を開発しました。

※軸受の電食とは、回転中のベアリング内部を電流が通過したとき、スパークが発生し、接触部の表面が溶融する損傷です。

【本開発品】

【本開発品】

開発の背景

EV車、HV車の普及に伴い、駆動モータをサポートする軸受内部に電流が通過することによる電食の発生が懸念されています。軸受に電食が起こると、軸受の軌道に電食痕が生じ、自動車走行時の異音や振動、また軸受早期損傷に繋がり、ユニット機能に影響を及ぼします。電食を防止する為、一般的には優れた絶縁性能を持つセラミックボールを用いた軸受が使用されますが、コストが高いという課題がありました。

本開発品は、通常の軸受鋼の外輪外径、外輪端面に特殊なコーティングを施すことにより、軸受に絶縁機能を持たせ、電食の発生を防止することに成功しました。

従来品に対して、安価且つメンテナンスフリーな新技術で、幅広いEV車・HV車への搭載を目指します。

開発品の特徴

①軸受外周部、側面に特殊コーティングを施し,ハウジングとの間で絶縁することで軸受内部での電食発生を防止

②特殊コーティングにより、外輪のクリープによるハウジング摩耗を低減

特殊コーティング

電食発生再現試験後品の軌道状況

【電食発生再現試験後品の軌道状況】

販売計画

【量産開始】 2024年

【売上目標】 11億円/年

【販売先】  国内外自動車メーカー、モータメーカー

製造工場

玉軸受量産工場

亀山工場、四国工場、ダイベア(ジェイテクトグループ会社)など

ジェイテクトは、軸受事業のブランド「Koyo」において、「Key of your operation」を掲げ、お客様とともに課題を解決し、嬉しさを提供するパートナーとして、様々な環境に適応する軸受を提供し、あらゆる産業に貢献してまいります。

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