CaseStudy vol.3
クライアントプロフィール
ロボット用部品製造メーカー
この事例の導入商品
超薄肉深溝ボールベアリング(高負荷容量タイプ)
用途例>ロボット製造分野
ISSUE
ロボット分野で最先端の部品を作るために、
より小さく、より軽く、より長持ちするベアリングが欲しい。

製造業で運用されるロボットアームや、家庭用のヒューマノイドロボットなど、ロボットは私たちの生活に欠かせない存在になっていくにつれて、複雑かつ精密な動作が求められるようになっています。
その動きを可能とするのは、狭いスペースで精度の高い動きを実現する、ハイスペックなロボット用部品です。

今回ご紹介するロボット用部品製造メーカー様は、機械技術の最高峰といえるロボット市場において、最先端をいく部品を開発するという難題に取り組んでおられました。
この難題を解決するためには、要素部品であるベアリングにも、より小さく、より軽く、より長持ちする超品質が求められます。

Koyoブランドを掲げるジェイテクトは、特殊領域を得意とするメーカーとして、このベアリング開発に名乗りを上げました。

Proposal
従来品に比べて50%の肉厚、1.3倍の長寿命ベアリングが完成!
コンパクト・軽量・長寿命を兼ね備えたロボット用部品の開発に寄与。

従来の製造法を見直すことにより、ジェイテクトが新たに開発したのが、小型化と高容量(長寿命)化という相反する性能を両立させた、超薄肉深溝ボールベアリングです。

★特長① 軌道輪の薄肉化によるコンパクト化
軸受軌道輪肉厚を従来品(68シリーズ)比で約50%薄肉化を実現。
軸受外径を90%に低減。

★特長② 転動体個数の増加による負荷容量の向上(長寿命)
従来品(68シリーズ)比で玉充填率約50%増。
これにより、動定格荷重を10%、静定格荷重を30%向上させ、従来比約1.3倍の長寿命化を実現。
※動定格荷重増より当社にて算出

開発には、従来品の68、69シリーズなどの生産で培ってきたノウハウが活かされています。
ベアリングのコンパクト化のために、旋盤・研削時の固定方法からの改善し、軸受軌道肉厚の更なる薄肉化を図りました。
さらに、薄肉化にともなうゆがみや変形を防ぐために、最適な熱処理条件や測定方法を確立。
肉厚を68シリーズの約半分に、軸受外径を90%に低減しています。

高容量(長寿命)化にあたっては、専用の治具を用いて軌道輪を変形させ、玉充填率を68シリーズに比べて50%以上増やすことで対応。
耐荷重を向上させ、従来比1.3倍以上の高容量化(長寿命)化を達成しました。

超薄肉深溝ボールベアリングは、当社グループ会社であるダイベア株式会社にて量産され、すでに多くのロボット製品に導入されています。

Achievement
営業担当者からのコメント
西日本支社勤務
営業担当
お客様の高い要求に応える中で、新しいベアリングが生まれます。

最先端部品を作りたいというお客様の高い志、そして弊社への高い要求があったからこそ、私たちは超薄肉深溝ボールベアリングを生み出すことができました。
お客様のニーズに応え、通常の開発スピードから大幅に短期間で完成させた、ジェイテクトの技術部門を誇らしく思います。
新しい製品をつくるために、今までにないベアリングが必要になったら、ぜひ一度ご相談ください。
きっとご要望に応えて見せます。

この事例の関係商品
Ball Bearig

従来品に対し、「さらなる薄肉化」と「転動体個数の増加による負荷容量向上」を実現。
小型化と高容量(長寿命)化という背反関係にある性質を両立させたベアリングです。

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