鉄鋼設備用ドライブシャフト ~オイルシール改良により、クロスベアリングの高密封化を実現~

鉄鋼設備用ドライブシャフト
~オイルシール改良により
 クロスベアリングの
 高密封化を実現~

  • 導入先国内および海外の鉄鋼メーカー
  • 業界/分野鉄鋼業界、鉄鋼設備
  • 対象製品鉄鋼圧延機
  • お客様の課題

    • 過酷な環境下での水浸入対策
      ~ 軸受内部の錆発生を防ぎたい
    • 長寿命化
      水浸入による潤滑悪化を防ぎたい
    • メンテナンスコスト削減
      ~ クロスベアリングの交換頻度を下げることで
        コストを抑えたい
  • 解決策

    オイルシールの密封性を向上
    • オイルシールリップ形状の改良
      ~ アキシアル方向の動きにより、密封性能が低下
        しないよう【アキシアル接触のサイドリップ】
        ⇒【ラジアル接触の外周リップ】に変更
    • オイルシールの外周リップに【圧縮ばね】を採用
      ~ 外周方向の安定した締め代を保持する為、
        外周リップに【圧縮ばね】を採用
    • 材質の改善
      ~ 耐油、耐熱、耐摩耗性を向上させる為、材質を
        【ニトリルゴム】⇒【高ニトリルゴム】に変更

ブロックタイプ構造例

ビフォーアフター

Achievement

  • 高密封性の実現

材質変更による密封性向上

➀圧延水、高温(90℃)環境下での永久伸びを従来比50%低減

形状変更による密封性向上

サイドリップをラジアル接触に変更することで軸方向の摺動に対する密封性向上
②リップ緊迫力の低下を従来比80%低減
③圧延水の浸入を従来比80%低減

高密封オイルシール

  • メンテナンスコスト削減

クロスベアリング内への圧延水浸入による潤滑性悪化を防ぎ、突発的損傷を抑制できたことで、クロスベアリングの寿命が向上し、お客様のクロスベアリングの交換頻度が下がり、メンテナンスコスト削減に貢献

Voice

以前から、圧延水がクロスベアリング内に浸入して損傷するという問題があり、特にそれが突発的に起きると、生産ラインが止まってしまうこともあって、かなりのロスにつながっていました。
そこで、密封性能の高い改良品を導入したところ、水浸入に起因する破損が減り、クロスベアリングの交換頻度も下がったんです。結果的に、生産性の向上にもつながって、非常に助かっています。

製品開発者より

鉄鋼用ドライブシャフトは圧延水やスケールが飛散する厳しい環境で使用され、クロスベアリング内への水浸入により本来の性能を発揮できない事例がこれまで多数ありました。

今回、密封性の高いオイルシールを開発するため材料変更と形状変更を実施しました。ドライブシャフトの構造上、オイルシールは軸方向の挙動が生じるため、
サイドリップを従来のアキシアル接触からラジアル接触に変更し、さらに経年的な密封性低下(へたり)を抑制するため、ばねを追加しました。

これにより水やスケールのクロスベアリング内部への浸入を低減し、お客様のメンテナンス周期の延長に貢献できるオイルシールが開発できたと思います。

産機ソリューション技術部 基盤領域技術室 鉄鋼課

Product

鉄鋼圧延機

対象品種:鉄鋼圧延機用ドライブシャフトDシリーズ、Uシリーズ

本開発品は、形状及び材質を工夫することで、密封性を高め、水浸入量の大幅な低減を実現し、クロスベアリングの寿命向上、メンテナンスコスト削減に貢献いたします。

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