『すり傷、かじり』とはどのような損傷ですか?
『すり傷』とは、滑り接触によって滑りの方向に生じた表面の比較的浅い傷で、外観的に傷の内部に溶着を起こしていない現象をいいます。
『かじり』とは、 接触圧力が高く、 かなりの熱影響を受けて表面が局部的に溶着している現象をいいます。
一般に、すり傷の程度が著しいものが『かじり』であると考えてよいです。
かじりの画像
損傷状態による原因と対策
1.軌道面、転動面に生じたすり傷
原因
- 初期の潤滑不足
- 取扱い不良
対策
- 組込み時、軌道面・転動面に潤滑剤を塗布しておく
- 組込み作業の改善(見直し)をする
2.つば面ところ端面に生じたかじり
原因
- 潤滑剤の不適又は不足
- 取付け不良
- 過大なアキシアル荷重
対策
- 潤滑方法、潤滑剤を見直す
- 軸受の取付け位置を見直す