『電食』とはどのような損傷ですか?
『電食』とは、回転中の軸受の内部に電流が通過した場合に、転がり接触部分の非常に薄い油膜を通してスパークが発生し、表面が局部的に溶解したため、一見するとピッチング状となった現象をいいます(これをピットといいます)。
ピットの個所を拡大鏡で見ると、噴火口の形をしたくぼみが見られ、スパークの際に溶融したことがわかります。
また、電食によって、転がり面が洗濯板状になることもあります。
電食の画像
損傷状態による原因と対策
軌道面、転動面に生じたピッチング状又は洗濯板状の損傷
手のつめでひっかいてみて洗濯板状に感じるものや、ピッチング状が目で見られる程度のものは使用できない。
原因
- 電流の通過に伴って生じるスパーク
対策
- 軸受に電流を通過させないようなバイパスを設置する
- 軸受の絶縁を行う