『保持器破損』とはどのような状態ですか?
保持器のみが破損してしまった状態です。保持器は、軌道輪(軌道盤)や転動体に比べ、材料の硬さが低いので、外部から力が加わったり、他の部品と接触すると、きずや変形を生じやすい部位です。場合によっては、欠けや割れにまで進行します。
きずの程度が大きいものは変形も伴っており、保持器の精度が低下して転動体の運動に悪い影響を与えることがあります。
保持器破損の画像
損傷状態による原因と対策
保持器のきず、変形、欠け、割れ、異常摩耗などリベットのゆるみ、切損
原因
- 過大な振動、衝撃、モーメント
- 潤滑剤の不適又は不足
- 取付け不良(傾いた状態での取付け)
- 組込み時の打ち傷
対策
- 荷重条件を見直す
- 潤滑方法や潤滑剤を見直す
- 取付け誤差を小さくする
- 保持器形式を見直す
- 組付け作業の改善(見直し)をする