軸やハウジングの設計にあたって、注意すべき事項を次に示す。
- 軸は太く短くする。
(軸の変形やわん曲を小さくするため) - ハウジングは十分な剛性を持つ構造にする。
(荷重による変形を小さくするため)
〔注〕
軽合金製ハウジングでは鋼製のブッシュをはめて剛性を持たせるのが望ましい。図 14-1 軽合金製ハウジングの例
- 軸・ハウジングのはめあい面は、必要な公差や粗さに仕上げる。
また、肩の端面は軸心やハウジング内径面に対して直角に仕上げる。(参照:表 14-1 軸・ハウジングの推奨公差と粗さ) - 隅の丸みの半径(ra)は軸受の面取寸法より小さくする。
(参照:表 14-2 軸・ハウジングの隅の丸みの半径とラジアル軸受の場合の肩の高さ)
(参照:表 14-3 軸を研削仕上げする場合の逃げの寸法)
〔注〕
一般には単純な円弧状(図 14-2)に仕上げる。
軸を研削仕上げにする場合は、逃げ(図 14-3)を設けてもよい。図 14-2 隅の丸みの半径
図 14-3 隅の逃げ
- 肩の高さ(h)は、軸受の取外しを容易にするため、内輪外径より小さく、また外輪内径より大きくする。(図 14-2、表 14-2参照)
- 隅の丸みの半径を軸受の面取寸法より大きくしたり、肩の高さを低くする必要がある場合には、内輪と軸の肩の間(図 14-4)又は外輪とハウジングの肩の間に間座を入れる。
図 14-4 間座を入れた例
- 軸の取付け用ねじや締付けナットは、軸に対してできるだけ直角になるように仕上げ、ねじは軸の回転方向と逆にすることが望ましい。
- 割り形のハウジングでは、その合わせ面を丁寧に仕上げ、合わせ面の内径側に逃げをとる。
図 14-5 合わせ面の逃げ