軸受の主要寸法とは、輪溝及び止め輪の寸法のページ『図6-1 軸受の主要寸法』に示すように、内径、外径、幅又は高さ、面取寸法など輪郭を示す寸法で、軸及びハウジングに取付けるときに必要な軸受の寸法である。
これらの主要寸法は国際規格(ISO 15)で規定されており、JIS B 1512(転がり軸受の主要寸法)も、このISOに準拠している。
すなわち、ラジアル軸受(円すいころ軸受は別表)、スラスト軸受の形式別に規定されている。
各々の主要寸法表を『転がり軸受総合カタログ 巻末の付表』に示す。
これらの表では、軸受の内径番号・呼び内径寸法に対応する呼び外径寸法と呼び幅又は呼び高さ寸法及び呼び面取寸法が、直径系列及び寸法系列ごとに示されている。
参考
1)直径系列とは呼び内径に対する段階的な呼び外径の系列をいい、寸法系列とは、幅又は高さ系列と直径系列とを組合せたものをいう。
2)巻末の付表に示した円すいころ軸受の主要寸法は従来の寸法系列(幅系列と直径系列)で表示している。
JIS B 1512-2000の円すいころ軸受の主要寸法はISO 355に準拠した新しい考え方の寸法系列(軸受寸法表の前の小解説を参照)を採用しており、軸受寸法表にはこの寸法系列記号も参考として記載している。
ラジアル軸受とスラスト軸受の断面寸法の寸法系列による比較を、輪溝及び止め輪の寸法のページ『図6-2 ラジアル軸受の寸法系列の図式表示(直径系列7は省略)』及び『図6-3 スラスト軸受の寸法系列の図式表示(直径系列5は省略)』に示す。
このように多くの寸法系列が規定されているが、全てが実用されているとは限らない。これらには、将来に備えて規定されたものも含んでいる。