軸受の選定に際して、一般的には軸径が先に決められるため軸受の呼び内径を基準にした上、軸受取付けスペースや軸受配列などの条件を考慮し、一応の軸受形式を決めます。
次に、"使用機械に対する必要寿命"と"軸受にかかる荷重に基いた計算寿命"とを比較検討して軸受寸法を決めていきます。
また、必要に応じて、公差、内部すきま、保持器、潤滑剤などの軸受内部仕様を決定します。
次に一般的な選定手順と考慮すべき使用条件を示しますが、
一定の順序に従う必要はなく、むしろ最も重要な要求性能を満足させることを優先して検討する参考としてください。
軸受の選定手順例
1. 軸受形式・軸受配列
考慮する使用条件
2. 軸受寸法
考慮する使用条件
- 軸受取付け部の寸法諸元
- 必要寿命
- 動等価荷重
- 静等価荷重と安全係数
- 回転速度
3. 公差等級
考慮する使用条件
- 回転振れ,直角度
- 音響・摩擦トルク
- 回転速度
4. はめあいと内部すきま
考慮する使用条件
- 荷重の大きさ、性質
- 運転中の温度分布
- 軸、ハウジングの材料・寸法・公差
- はめあい
- 内輪と外輪との温度差
- 回転速度
- 予圧量
5. 保持器形式・材料
考慮する使用条件
- 回転速度
- 音響
6. 特殊環境への対応
考慮する使用条件
- 雰囲気条件(温度、海水、真空、薬品、粉塵、 ガス、磁気など)
- 潤滑条件