軸受の取付け関係寸法

取付け関係寸法とは、軸受を軸 又はハウジングに取付けるのに必要な(軸・ハウジングの)隅の丸みの寸法や肩の寸法などをいう。
これらの取付け関係寸法の基準値を『表 14-2 軸・ハウジングの隅の丸みの半径とラジアル軸受の場合の肩の高さ』に示す。(各軸受別の取付け関係寸法は、軸受寸法表に記載している。)
また、軸を研削仕上げする場合の逃げの寸法を『表 14-3 軸を研削仕上げする場合の逃げの寸法』に示す。
スラスト軸受の場合は、軌道輪の支持面の広さや直角度に注意する必要がある。
スラスト玉軸受では、軸の肩の直径daは玉のピッチ円径よりも大きく、ハウジング穴の肩径Daは玉のピッチ円径よりも小さくする。
(参照:図 14-6 スラスト玉軸受の場合)
スラストころ軸受では、ころの接触長さを全面支持する寸法に仕上げることが望ましい。
(参照:図 14-7 スラスト自動調心ころ軸受の場合)

表 14-2 軸・ハウジングの隅の丸みの半径とラジアル軸受の場合の肩の高さ

a_134_001.png
単位: mm
内輪又は
外輪の
面取寸法
r(最小)
軸又はハウジング
隅の丸みの
半径
ra(最大)
肩の高さ h(最小)
一般の1)
場合
特別な2)
場合
0.05 0.05 0.3 0.3
0.08 0.08 0.3 0.3
0.1 0.1 0.4 0.4
0.15 0.15 0.6 0.6
0.2 0.2 0.8 0.8
0.3 0.3 1.25 1
0.5 0.5 1.75 1.5
0.6 0.6 2.25 2
0.8 0.8 2.75 2.5
1 1 2.75 2.5
1.1 1 3.5 3.25
1.5 1.5 4.25 4
2 2 5 4.5
2.1 2 6 5.5
2.5 2 6 5.5
3 2.5 7 6.5
4 3 9 8
5 4 11 10
6 5 14 12
7.5 6 18 16
9.5 8 22 20
12 10 27 24
15 12 32 29
19 15 42 38

〔注〕

  1. 大きいアキシアル荷重がかかる場合には、この値より大きい肩の高さが必要である。
  2. アキシアル荷重が小さい場合に用いる。これらの値は、円すいころ軸受、アンギュラ玉軸受及び自動調心ころ軸受には適当でない。

〔備考〕
隅の丸みの半径はスラスト軸受にも適用される。

表 14-3 軸を研削仕上げする場合の逃げの寸法

a_135_001.png
単位: mm
内輪の
面取寸法
r(最小)
逃げの寸法
trgb
1 0.2 1.3 2
1.1 0.3 1.5 2.4
1.5 0.4 2 3.2
2 0.5 2.5 4
2.1 0.5 2.5 4
3 0.5 3 4.7
4 0.5 4 5.9
5 0.6 5 7.4
6 0.6 6 8.6
7.5 0.6 7 10
a_135_002.png

図 14-6 スラスト玉軸受の場合

a_135_003.png

図 14-7 スラスト自動調心ころ軸受の場合

解決しない場合

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